JK3年生が進路選びで歯科衛生士に決めたわけ
2021/06/07
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~自分を知って相手を知ると楽になる~
歯科業界専門の伝え方コンサルタント もろほしりつこ です。
今日は、私が出会った現役の高校3年生のお話です。
今どきのJKが進路選びで歯科衛生士を選ぶ理由をご紹介します。
今どきJKのお口への関心
このグラフは何でしょうか?
5歳から85歳以上の人で「むし歯がある者の割合」です。
5年に1回(ちょっと前までは6年に1回)実施される「歯科疾患実態調査」のデータです。
一番直近のデータが2016年と5年前ではありますが、JK世代の15歳~19歳は50%ぐらいということが読み取れます。(赤〇の部分)
私が高校生の頃、部活(バスケ部)をサボりたいときの理由を
「歯医者に行く」にしていました。
同級生のほとんどはむし歯治療の経験があり、この理由で止める人はいませんでした。
「うわぁ、大変だねぇ」
と行かせてもらうこと(=サボること)に成功し、
それは(=来週も、再来週も同じ曜日にはサボること)を意味しました。
当時の高校生の「う蝕罹患率(むし歯がある者の割合)」は99%ぐらい(上記グラフ紫〇部分参照:さらにその10年前です)でした。
それぐらい誰もが経験していれば、
詰め物がランチタイムに取れてしまったり、
急に痛くなったり、
は日常的に起こりうることを誰もが知っていたのです。
そして、一度治療に行けばそれは決して1回では終わらないこと。
待ち時間も含め時間がかかること。
さらに、痛い、怖いなどストレスフルなこと...
だから、出る言葉は「大変だねぇ」なのです。
だから、簡単にサボれたのです。
今どきは違います。
むし歯を経験したことがない者が50%、クラスの半分は経験なしなのです。
しかも、ちょっと削って、白いものを詰めただけ。
治療は1回で終わった。
なんてのも、「経験あり」に含まれています。
私は直接JKに会える機会があると必ずこんな質問をします。
「むし歯が痛かったことがありますか?」
「はい」と手を挙げる方はほんの少数です。
「歯科診療所へ行った経験はありますか?」
「はい」は結構増えます。
さらに
「なんで?」を加えて聞いてみると
「矯正している」
「乳歯がなかなか抜けなくて抜いてもらいにいった」
「むし歯にならないようにフッ化物を塗ってもらいに」
「定期健診で長期休暇ごとに行っている」
こんな回答が返ってきます。
「むし歯の治療で…」
は少数派です。
これが今どきJKのお口事情です!!
むし歯の痛みは知らない。
だから、歯科診療所は怖いところではない。
今どきJKが歯科衛生士を目指す理由はこんな感じです!
・歯医者に行ったときに歯科衛生士さんが綺麗でキラキラしてたから
・矯正している歯医者でいつも優しく歯ブラシの仕方とか教えてくれるから
・お姉ちゃんの親友が歯科衛生士で「私でもなれたから大丈夫だよ」って勧められたから
・「就職困んないよ」ってお母さんに勧められたから
・医療系の資格が欲しくて、看護師は難しそうだから歯科衛生士ならなれるかと思って
このあたりがよく聞く理由です。
中には、??????となる理由もありますが...
先日会ったJKは少し変わっていました。
・部活ではんだごてとか使って回路作ったりする細かい作業が好きだし、器械いじるのも好きなので、歯科衛生士に向いているかと思って...
確かに、お口の中は狭く、1本1本の歯はさらに小さいので細かい作業が多いです。
手先の器用さは求められますね。
さらに、こんなJKも
・コロナの影響でお姉ちゃんの友達が職がなくなったので、なくならない医療職がいいと思って
これは、昨年と今年ならではですね。
不況とか、世の中が落ち着かない情勢だと選ばれやすい業界です。
歯科衛生士は、人間の体の中に刃物(主にはスケーラーという歯石をとる道具です)を入れることが認められている職業です。
そんな職業はいくつあると思いますか?
あなたが患者さんなら、どんな歯科衛生士に自分のお口を守って欲しいですか?
JKの皆さんには、
「なんで、歯科衛生士になりたいのか?」
「歯科衛生士になったらどんなことをしたいのか?」
をしっかり自問自答して、進路選びをしていただきたいと思います。
3年間の学びは大変なこともありますが、ご自身の目標がしっかりとあれば乗り越えられます!
志を持って入学してくださる皆さんを大歓迎します!!
一緒に頑張りましょう!!
定期試験対策?国家試験対策?の豆知識
上記に出てきた、「歯科疾患実態調査」と「国民健康・栄養調査」の知識をおさらいしておきましょう!
歯科疾患実態調査は、毎年秋に実施される「国民健康・栄養調査」とともに、5年に1回 同じ対象(さらに抽出した150地区)に実施されます。
国民健康・栄養調査とは
・根拠法令:健康増進法
・対象者:国勢調査調査区から層化無作為抽出された475地区の全世帯及び世帯員で1歳以上の者
・毎年秋(11月)実施
・目的:国民の身体の状況、栄養素等摂取量、生活習慣を明らかにし、国民の健康の増進を
図るための資料を得ること
国民健康・栄養調査には「生活習慣調査票:自記式調査」があり、その中で「歯の健康」についての質問が設定されています。
・何でもかんで食べることができる
・左右両方の奥歯でしっかりかみしめられない
・半年前に比べて固いものが食べにくくなった
・お茶や汁物でむせることがある
・口の渇きが気になる
歯科疾患実態調査の主な調査事項はこちらです。
・性別
・生年月日
・歯や口の状態
・歯を磨く頻度
・歯や口の清掃状態
・フッ化物応用の経験の有無
・顎関節の異常
・歯の状況
・補綴の状況
・歯肉の状況
・歯列、咬合の状況
覚えておきましょう!!
願いは一つ
「世界中の全ての人のお口の健康を守りたい!」
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
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